ブレヒト 「学習をたたえる」

学習をたたえる

ベルトルト・ブレヒト(1898-1956 ドイツの劇作家,詩人,演出家)

学ぶのだ,誰でも知るべきことを。

時代をいまにないとろうとする者が

学ばずにいていいものか。

学ぶのだ,ABCを。それだけでは足りないが

まず学ぶのだ! いまさら,などと言わないで

はじめよう! きみはすべてを知らねばならぬ,

きみは前衛とならねばならぬ。

学べ,ドヤにいるひとよ

学べ,監獄にいるひとよ

学べ,台所の女よ

学べ,六十の老婆よ

きみは前衛とならねばならぬ。

学校へ行け,家をもたぬ者よ

知識を手にいれろ,こごえる者よ

飢える者よ,本を手にとれ,本も武器のひとつ。

きみは前衛とならねばならぬ。

同志よ,しりごみせずに質問するのだ,

ひとのことばを受け売りせずに

じぶんで考え,確認することだ,

きみがじぶんで確認せぬものは

わかったもののうちにはいらぬ。

勘定書を検算しろ,

支払いをせまられるのはきみなのだ,

内訳のひとつひとつに指さきをあて

きいてみろ,この金額はどうしてだ,と。

きみは前衛とならねばならぬ。

(「ブレヒト詩集」飯塚書店より)

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