ゴールデンウィークの2冊

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「日の出」佐川光晴。

「おれのおばさん」の著者ですが、今回の新刊は明治~大正~昭和の祖父母の生き方と、孫の現代に生きる若い中学校女性教師の生き方を朝鮮人差別を並行して進行させ、

在日朝鮮人の問題と友情・恋愛、社会の底辺に生きる人の姿、をそれぞれの時代の制約の中でも見事に共通性を浮き彫りにした本でした。

昨日届き、今日一日で一気に読んでしましました。
単行本ですが、しばらくすると文庫本化されるでしょう。

読むと生きる力が湧いてくるのは、「おれのおばさん」と同じで期待を裏切りません!!

そしてもう一つ!

「福音と世界」
これは真面目なクリスチャンのための雑誌ですが、なんと!「特集=マルクス主義とキリスト教、マルクス生誕200年に考える」という興味深い内容で、日本共産党の不破哲三氏の「マルクス、エンゲルスの宗教観」という文章が掲載されています。

”本特集では、マルクス主義の影響力を様々な観点から整理すると共に、キリスト教がそれといかに切り結ぶ事ができるのかを考える。マルクス主義の存立にキリスト教はどう関与したのか、逆にマルクス主義の受容とは、・(略)・・マルクス主義とキリスト教、それぞれが提示する社会変革ビジョンの相違点を見つめ直す。
今日もなお不平等に警鐘を鳴らし続けるマルクス主義の世界精神に、もういちど耳を澄ませよう”

という巻頭言があります。

私の卒業した大学は、「共産党系」と言われていましたが、実は多くのクリスチャンである学生がいました。
彼らの「献身的」な行動は、これが自分たちと同じ日本人なのかと、当時マルクス主義よりもカルチャーショックを受けたのを思い出します。

 

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